人は誰しも、心の奥に原動力を持っています。けれど日々の忙しさやプレッシャーの中で、その気持ちは忘れられたり、眠ったままになったりすることがあります。経営者や幹部の役割は、その眠っている気持ちを呼び起こすことにあると私は思います。
気持ちを呼び起こすために必要なのは、強い言葉や厳しい指示ではありません。スタッフ一人ひとりの想いを聞き、共感し、小さな成功を一緒に喜ぶ。その積み重ねが「自分は認められている」「ここで頑張りたい」という気持ちにつながります。
多くの会社は人で成り立つ仕事です。技術や接客のスキルを高める研修も大切ですが、人の気持ちを呼び起こす力は、組織を前に進める最大のエネルギーになる。
経営者や幹部がスタッフの気持ちを引き出し、それを大切に扱う。その姿勢が会社全体の空気を変え、やがてお客様にまで伝わっていく。気持ちを呼び起こすことは、数字には表れにくいけど、確実に未来をつくる力だと私は思うのです。