経営者や幹部の大切な役割のひとつに「人を鼓舞する力」があります。ただ励ますだけではなく、相手の心に火を灯し、自ら動きたくなる状態をつくること。それが本当の意味での鼓舞です。
人は指示や命令だけでは自らの意思としての心は動きません。「やらされている」状態では力を発揮できず、長続きもしない。鼓舞とは、相手が持っている可能性を信じ、その人自身が「やってみたい」と思えるきっかけを与えることだと思います。
ではどうすれば人を鼓舞できるのか。それは言葉よりもまず「姿勢」「行動」だと考えられます。自ら全力で取り組む背中を見せること。さらに、相手の小さな努力や変化を見逃さず、具体的に認めること。その積み重ねが、スタッフに自信を与え、挑戦する勇気を引き出します。
鼓舞とは、相手を無理に動かすことではなく、自然と前に進みたくなるエネルギーを与えることです。経営においては、この力を持つ幹部やリーダーが多いほど、組織は強くなる。私はそう思います。