後輩達は言葉以上に、姿から学びます。経営者や幹部の立ち振る舞いは、スタッフに強い影響を与えます。特に「後ろ姿」はその人の本質を映し出すものです。
忙しいときでもお客様に丁寧に向き合う姿、掃除や準備を率先して行う姿、仲間を気遣う一言。その積み重ねが、スタッフに「自分もああなりたい」と思わせる力を持っています。憧れは指示や命令では生まれず、背中から自然に伝わるものだからです。
経営者や幹部は、スタッフに夢や将来像を語ると同時に、自らの行動でそれを示す必要があります。「後ろ姿に憧れてついていきたい」と思わせる存在でいられるかどうかは、日常の小さな選択の積み重ねにかかっています。それが、面倒な事でもです。
多くの会社は人で成り立つ組織です。人を育てる一番の教育は、実のところ「背中を見せること」だと私は思います。誰かに憧れられる後ろ姿を意識することが、組織の未来をつくる原点になると思いたいのです。