本音を話せる相手はいますか?

経営をしていると、周りからは「順調そうだね」「勢いがあるね」と言われることがあります。しかし、その裏で実際には不安や孤独を抱えている経営者も少なくありません。売上の波、スタッフの退職リスク、将来への不安。頭の中は常に悩みでいっぱいです。けれども、その本音を誰にでも打ち明けられるわけではありません。

スタッフに弱音を吐けば不安を与えてしまう。家族に相談すれば心配をかけてしまう。取引先には立場上言えないことも多い。だからこそ経営者は「一人で抱える」ことが習慣になり、本音を閉じ込めてしまいがちです。

しかし、私は思います。本音を話せる相手がいるかどうかで、経営者の心の健全さは大きく変わるのだと。正直な気持ちを言葉にできる場があることで、自分の考えを整理でき、また次の一歩を踏み出す力になります。

その相手は必ずしも経営の専門家である必要はありません。同じ立場の経営者仲間でもいい。信頼できる先輩や友人でもいい。大切なのは「評価」や「評論」ではなく、本心を受け止めてくれる人であることです。

私自身も、これまで数えきれない葛藤や不安を抱えてきました。本音を話せる仲間がいたからこそ、孤独に押しつぶされずに進むことができました。経営は戦いですが、同時に人とのつながりの中でしか続けられないものでもあります。

経営者としての強さは、一人で抱え込むことではなく、本音を打ち明けられる相手を持ち、その関係を大切にできるかどうか。私はそう信じています。

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