指名意識を高めたい給与制度の見直し

最近とても多い相談のひとつが、給与制度の見直しです。美容業界全体の給与水準がや最低賃金が上がったとはいうものの、生産性とのバランスを考えると安易に給与改定しきれない美容室社長も多い様です。

私が知るところ、スタイリスト保証給24万を多く聞きます。保証給とは固定残業代を含めた必ず支払いますよの基準です。技術職である美容師さん達は、その保証給や歩合給や諸手当の総額が支給額となっているでしょう。

HPBで新規集客をし、新規/フリーの売上が歩合給の評価には含めない。あくまで指名顧客の売上に対してだけは40%の支給をする。つまり、指名売上60万円以上の場合、指名総売上の40%が給与額面。とても分かりやすいですね。この制度の場合、中途スタイリスト採用を主軸にした事業モデルであれば数値化した運用は可能でしょう。

会社が支出した広告宣伝費を元に新規集客は会社の努力として技術売上にカウントしない。しかしだからといって、新規に入客し指名に持ち込めないと給与に反映しないとなります。つまり、指名意識は高まり、低単価の数や高単価の数では成立しづらい傾向にあるので消去法としてまた市場ニーズとして中単価狙いとなる。

一方で私に相談が上がる内容は、新規もフリーも少しは歩合に反映させてあげたいというもの。するとそれは、歩合40%は表現しづらいと想像つくでしょ。あれもこれも歩合につければ、人件費も法定福利も当然あがりますからね。

ではどうしたら良さそうか。指名意識を持ってもらいながら、新規も指名も歩合率を高めに設定したい。ここだけを切り取ってみると不可能な気がします。ましてや、新卒採用から教育を重視し、スタイリストとして生産性がない状態で給与バランスを取るという事はとても不安定になりかねません。

きっとこのコラムを読んでくださっている方はごく僅かな方々だけと思っているので、私の渾身の給与システムを一部公開するとしましょう。

まず前提は「個人別にその月の指名率」を出します。これは既存システムで簡単にでるでしょう。会社が前もって設定した「指名率基準」に沿って歩合率を決めます。文字で書くと分かりづらいかもしれませんが、この考えはとてつもなくシンプルで簡単です。

つまり歩合計算は「技術売上(税別)の総売上が歩合給の対象」です。新規もフリーも指名も総売上で計算します。ただし、各月によって基準をクリアした場合の歩合率と、基準を下回った歩合率の差があるという事です。

これでほぼ解決するでしょう。人件費率も法定福利も私は全てのデータをエクセルに入れて各サロンごとにシミュレーションし、実行するまでの助走期間を設定して前もってスタッフに伝えておく事も重要です。

より詳しく知りたい方は遠慮なくお問い合わせください。(インスタグラムのDMからが早いですよ)

 

 

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